月刊連載 アパレル物流のいま

Vol.15 業務改善の取り組みについて・・・その2:『ロケーション管理』とは

2016年6月10日

物流業者が、お客様からお預かりした荷物を保管するとき、その荷物の量や出荷頻度などによって、『ロケーション管理』を行います。『ロケーション』とは、商品が保管されている場所のことを指します。つまり『ロケーション管理』とは、商品をどのロケーションで保管するかを決定し、ロケーション毎に保管状況を把握する管理方法のことを言います。広い倉庫の中に無造作に荷物を入れていくのではなく、あらかじめ倉庫内に計画的にロケーションを設定して、商品とロケーションが必ず紐付くように記録していくことになります。

各ロケーションには、パレットに載せた荷物をそのまま平置きする場合もあれば、棚や倉庫専用のラックなどを設置して上に積み上げて置く場合もあります。例えば、倉庫内の「A」というエリアの1番地に置いた荷物は、「A-1」として管理されますし、「A」エリア1番地にある棚の2段目に置いた荷物は「A-1-2」として管理されます。

『ロケーション管理』の方法には、あらかじめどこに何を保管するのか決めておく『固定ロケーション』と、空いている場所に順次荷物を入れていく『フリーロケーション』の2種類があります。それぞれの長所と短所は以下のようになります。

◾固︎定ロケーション
︎<メリット>
・商品が常に一定の場所にあり見つけやすいため、作業効率が上がる。
<デメリット>
・場所を固定するため、物量の変動によってスペースの過不足が起こる。

◾フリーロケーション
<メリット>
・空いている場所に格納できるため、スペースを有効利用でき保管効率が高まる。
<デメリット>
・同一商品の保管場所が分散してしまい、見つけにくい。

業務改善の視点で見れば、まずは「無駄の排除」を行うべきだと考えられます。例えば一見効率の良さそうな『固定ロケーション』の場合、入庫が少ないときは、場所が空いていても他のアイテムを置くことはできないので、無駄な空きスペースが発生してしまいます。逆に、入庫が多くてロケーションが手狭になり商品が置ききれなくなった時に、どうしても別の場所に保管することになり、ひいてはそれが「在庫探し」となって、無駄な動きを生む原因になることがあります。そうなった場合には、無駄の排除をしようとしても、置き場所の変更を行えば倉庫全体のロケーション設定に影響を与えてしまいかねません。つまり、『固定ロケーション』は日々の作業における無駄は少なくなりますが、長期的に見ると結果的に無駄が生まれる可能性があるわけです。

こうした観点で考えると、結果として、アパレル物流の場合には、季節波動の影響が大きければ大きいほど、『フリーロケーション』による管理のほうが効率性は高いと言うことができます。

次回のコラムでは、ピッキング作業の効率化に焦点を当てて、さらに詳しく『ロケーション管理』の方法を紹介していきます。

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